特殊塗装の施工風景

壁など指定色でムラなく均一に塗る一般的な塗装とは対照的に、特殊塗装では木目模様やマーブル（大理石）模様などを描いて塗面そのものの素材とは異なる印象にしたり、サビや苔、経年劣化による色のカスレなどをリアルに表現するなど、テーマパークやショッピングモールなどの商業施設を中心に、歴史ある建物の改修などでも用いられている塗装技術です。

石膏ボードなどの木材以外のものに木目を描くことで、強度的に木材が使用できない箇所を周りの木材の壁などと調和するよう仕上げることができます。

大理石の壁の途中にある金属製の防火扉に壁と繋がるよう大理石模様を描いています。
機能性を維持しつつも連続性のある違和感のない空間にすることができます。

FRPなどでできた柱の形をしたカバーに大理石の模様を描いています。
複雑な造形の大理石仕上げの柱で豪華な空間を演出することができます。

スパッタリング用に調整した刷毛から細かな塗料を飛ばし、石造風のザラつきと凹凸感を表現しています。
軽量な材質を使用することで設置箇所への負荷を軽減しつつ、石造風の重みある仕上げが可能です。

壁の装飾品に対し均一に綺麗に塗装するのではなく、意図的に若干の色のアセやカスレなどを入れることで、新品ではない歴史を感じさせる雰囲気にしています。
歴史ある建物や古い調度品などに馴染む、落ち着いた空間にすることができます。

オブジェの表面に金箔を貼っています。
本物の金による高級感ある空間を演出することができます。

金属の防錆処理として行われるリン酸塩処理を施したような独特な模様の仕上げを様々な道具を使用して行います。
リン酸塩処理が行われた鋼材を接合する際に色ムラが起きたり、特有の模様が消えてしまうことがありますが、周りの模様に合わせて部分的にパターンを塗装で補修することが可能です。